こちらは、Design Cuts海外サイトのライブセッションで公開した、Trailhead Design Co.で知られるNathan Brown(ネイサン ブラウン)氏によるProcreateチュートリアルライブ配信を文字起こししたものです。動画内では、彼が実践しながら説明するデモンストレーション形式になっているので、素材デザイナーの直伝の技を盗める貴重なチャンスとなっております!
ネイサンは、16年以上プロのデザイナー/イラストレーターとして活躍し、デザインコミュニティーを支援するデザイン素材の作成に情熱を持って取り組んでいます。
アンティークの美術品や広告、商品に囲まれた骨董商の両親の元で育った影響で、芸術や職人の高い技術を常に目にしてきた経験が、現在の彼のインスピレーションや作品に活かされています。
ここでは、色んな画材を使った、通称ミクストメディアと呼ばれるテクニックで、リアルかつアーティスティックな人物画をProcreate上で描いていきます。
また、この人物画チュートリアルでは、彼による人気ProcreateブラシセットであるThe Ultimate Brush Toolboxを使用していきます。これは、彼とDesign Cutsが共同開発したProcreateブラシセットで、油絵、水彩画、アクリルガッシュなどの基本の描画アイテムを最高の再現度でブラシ化したアーティストブラシコンプリートセットとなっております。実際のキャンバスでは表現できない、デジタルだからこそ実現できるいろんな画材を使用したテクニックは、必見の内容間違いなしです!
- このチュートリアルで使用の商品 -
Let’s get started!
まずは、描きたいモチーフのラフスケッチを描きます。実際に人を観察したり、自分を鏡に映したり、もしくは参考の画像を見ながら全体を捉えていきます。初めから細かい部分を描くのではなく、丸や四角の幾何学の形で全体を描き、比をしっかり捉えてから人物らしく細かく描き込んでいきます。この顔や体の比率を正しく捉えないと、最終的に不恰好な形になってしまうので、しっかり観察しましょう。
例えば、耳の頭は通常眉のラインと同じであり、目から反対の目の幅は三等分され、すなわち鼻の間のスペースは通常目の幅にほぼ等しくなります。
口の角は目の瞳孔と同じくらいに位置し、耳たぶの底面は通常、鼻の底面とほぼ同じです。頭の生え際から顎を3つの部分に分けます。
以下は、構図をしっかり捉えた後のスケッチです。より洗練され、実際の人物に近づきました。
レイヤーのオプションメニューの[Alfaロック]を選択すると、フォトショップのレイヤーマスクのように、マスクをかけたレイヤーの線に合わせて色を付けることができます。
スケッチで光と影の位置を決めます。光と影は、平面を立体的に変身させ、存在感や顔の向きなどを決定します。光が当たる場所によって影の位置も決まり、一定の法則に従います。すべてが平らの場合、光が満遍なく当たっている状態になり、影ができないため、平面に見えるはずです。
ぼかしツールを使用して、鉛筆の線が多すぎると感じる箇所をぼかしていきます。ぼかしの効果を加えるだけで、木炭で描いているような、よりアーティスティックな見栄えになります。
次に、水彩絵の具を追加して、それぞれ光と影の位置を決めた肌に明るさと暗さを足しましょう。Watercolorセットの水彩テクスチャー付きの丸筆ブラシは、ウェットな質感を得るのに役立ちます。軽い圧力から始めて、重ねていくことで暗さを出しましょう。
続いて、Gouacheセットを開いてください。
色は、好きな暖色と寒色を選択してください。ガッシュブラシを使用して、ハイライト部分に暖かみのある暖色、ここではオレンジを追加し、陰影部分には青を乗せていきます。ガッシュセットは水彩画のように筆のテクスチャーがあり、似たような表現ができますが、少し不透明なのが特徴です。強く押すほど不透明になり、透明感、不透明感、全てが自由自在です。
次のレイヤーでは、油絵セットを使っていきます。
通常、実際のキャンバスでは、油絵の具だけでは描くことはできません。定着剤、そして濃度を調整する役割として油を混ぜて描いていきます。なので、水彩絵の具と油絵の具は反発し合ってしまうので、通常同じキャンバスに使用することはできません。しかし、デジタルペイントの場合は、それが可能になります。そして、それは非常に楽し区ユニークなテクニックとして作用します。
強く押すほど不透明になり、質感が得られます。絵のバランスを見ながら、暖色と寒色を追加してみましょう。ぼかしツールを使用して、色を濁すこともできます。やればやるほど、より混ざり合っていきます。
背景には、ニュアンスカラーを選び、紙のテクスチャーを追加してみてください。このブラシセットには、Stress Cloud、Grunge Cloud、Sponge Wash、Media Washの4つのオプションから選択できます。
これらのブラシによって、紙が部分的に湿っているところと、乾いているところのテクスチャーを表現することができます。暗い色から明るい色に重ねていきます。
ガッシュで影を追加します。ガッシュブラシを使用して、シャドウとハイライトの間を行ったり来たりしてリアルな立体感を出していきます。
拡大して、目と眉のハイライトを追加する場所を確認します。
Saltedテクスチャーブラシを使用して、あごひげをフェードアウトします。これにより、少し汚れたざらざらしたテクスチャーが追加されます。このテクニックで、ぼやけた部分にどんどん重ねて実験してみましょう、クリエイティブな表現に仕上がるはずです。
もう一度ガッシュに戻り、ハイライトを足して明暗差がなくなった顔に立体感を戻します。Crusty Palette Knifeを使用して、パリッとした質感を足します。
エアブラシを使用して、実際のエアブラシ効果のような粒子の粗いスプラッターテクスチャーを作成します。
次にAcrylicセットのアクリル絵の具を使って髪の毛のハイライトを描いていきます。
最も表現幅の広い媒体であるアクリル絵の具は、油絵の具のようにも見え、水分を足せば水彩のような表現も可能です。また、エアブラシでスプレーとして使用したり、つけペンのインクとして使用できます。
不透明なブラシを使用して、髪に反射する光の方法にストロークを追加することにより、髪をより目立たせます。そこまで繊細にする必要はありません。代わりに、大胆なストロークで躍動感を追加しましょう。
最後に、あごひげ、眉毛、影の部分にLowlightテクスチャーとディテールを追加します。影やハイライト部分にかけ網のようなテクニックを追加することでより作品に奥行きをもたらします。
完成に向けて、暗い細かいスプラッターも追加してみましょう。
さまざまな水彩テクスチャーを使用して照明エフェクトを演出します。明るい領域に重ねていきましょう。暖かみがある側を黄色、寒色側を青にして、全体をペイントしたら、描画モードを[オーバーレイ]に設定するだけで、美しい照明エフェクトが得られます。さらにオーバーレイを追加したり、最後の微調整を重ねて、作品全体にまとまりをつけます。
完成です!
かっこいいアートスタジオに憧れたことはありませんか?ここで使用したブラシセットには、リアルに再現されたアーティスティックブラシからクレイジーなテクスチャー、ワイルドなストロークとスポンジ、モデリングペースト、パレットナイフまで、すべてが揃っています。
Design CutsのYouTubeチャンネルでは、他にもいろんなチュートリアル動画やお得なデザイン情報を配信しているので、こちらも合わせてチェックお願い致します!(動画は全て英語のコンテンツになります。)
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